本記事は「リーグワン」1シーズン目の記事です。現在は在籍していない選手も含まれています。※2022年11月29日追記
いよいよ2022年1月7日(金)に開幕を迎えるラグビーの新リーグ「リーグワン」。
トップリーグ時代に引き続き、海外から有力な選手が集結しています。ニュージーランド「オールブラックス」のスター選手や、現在世界ランキング1位南アフリカの主力選手まで。リーグワン注目の外国人選手を一挙15名紹介します。
※日本代表の外国人選手は除きました
※プロフィール写真は各チーム公式HPからの引用
※キャップ数のデータは2021年末時点のもの
①ダミアン・マッケンジー(NZ代表・東京サントリーサンゴリアス) ※退団済

リーグワン一番の目玉がこの人。
サントリーに昨シーズン所属していたボーデン・バレットと入れ替わりで「オールブラックス」のスター選手がやってきました。スーパラグビーのチーフスの主力として活躍し、オールブラックスのキャップも40を獲得。王国のスター選手です。
切れ味鋭いステップでスルスルとディフェンスラインを突破するランが持ち味。とくにカウンターアタックが得意で、不用意なキックをマッケンジーに蹴ってしまうと、一気に切り替えされてトライをされてしまう危険な存在です。
記者会見で、活躍の秘訣を問われて「小柄なので試合の中で常にスペースを見るよう意識している」とコメント。マッケンジーが試合中、どこを見ているのか。という視点でプレーを追うのも面白いでしょう。
昨シーズンを持って退団。現在はチーフスに所属。
②サム・ケレビ(オーストラリア代表/東京サントリーサンゴリアス)

サントリーには現役オーストラリア代表「ワラビーズ」の主力バックス選手もいます。ケレビはフィジー出身らしいしなやかなステップが武器。昨季もトップリーグ7試合に出場し6トライの活躍。
また7人制の代表も兼任しており、2020年の東京五輪にもオーストラリア代表として出場しているワールドクラスの選手です。前述のマッケンジーとの連携も楽しみな所。
③パトリック・トゥイプロトゥ(NZ代表/トヨタヴェルブリッツ)※退団済

オールブラックスで41キャップを重ねた実力者が今季からトヨタに加わりました。2m近い長身でスケールの大きなプレーを見せます。小細工はせずに体の強さをいかして、アタック・ディフェンスで相手をなぎ倒していきます。
2020年からは所属していたスーパーラグビーのブルーズでキャプテンを務めていて、トヨタでもリーダーシップを発揮してくれるでしょう。
昨シーズンを持って退団。現在はチーフスに所属。
④ピーターステフ・デュトイ(南アフリカ代表/トヨタヴェルブリッツ)

先のトゥイプロトゥに加えて、トヨタには今季さらに世界最高峰のフォワードが加入。
デュトイは現役南アフリカ代表の怪力フォワード。身長200cm体重120kgの圧倒的な体躯に加えてスピードも良し。
2019年ワールドカップ南アフリカ代表の優勝に貢献。同年のワールドラグビー年間最優秀選手賞も獲得しています。
⑤ウィリー・ルルー(南アフリカ代表/トヨタヴェルブリッツ)

トヨタには南アフリカ代表バックスのレジェンドも在籍。
2015年と2019年ワールドカップのメンバーでもあり、2019年大会は日本戦にも先発しています。トップリーグには2017年から参戦、すでに日本ではおなじみの選手です。
注目プレーはなんといっても”スルスルステップ”。ルルー選手は決して足が速いわけでも、パワーがあるわけでもありません。ですが、独特のステップでスルスルと相手ディフェンスを抜けていきます。
⑥イズラエル・フォラウ(オーストラリア代表・NTTコミュニケーションズシャイングアークス東京ベイ浦安)

NTTコムに今季から加入したのは身長194cm、体重103kgの超大型ウィング、フォラウ。長いストライドのダイナミックな走りが武器。長身をいかしたハイボールキャッチでも見せ場を作ります。
ワラビーズのスター選手だったフォラウですが、SNSでの同性愛者蔑視発言が問題視され、オーストラリアのラグビー界から追放されてしまいました。
しかし実力は誰もが認めるところ。リーグワンを表舞台復活の足がかりとしてほしいです。2021年はラグビーリーグでもプレーしていたようです。
⑦グレイグ・レイドロー(スコットランド代表/NTTコミュニケーションズシャイングアークス東京ベイ浦安)

スコットランド代表のスクラムハーフとして長く活躍し、76キャップを重ねたレイドロー。ゲームメイク、パス、キック、状況判断…どれをとっても超一流。
日本代表にとってもおなじみの選手です。エディー・ジョーンズ指揮のもと、3勝をあげた2015年のワールドカップで唯一負けた相手がスコットランド。そのチームの中心選手として立ちふさがりました。そしてリベンジを果たした2019年のワールドカップでもスコットランド代表をキャプテンとしてまとめました。大会終了後に代表からの引退を表明し、日本にやってきました。
⑧アーロン・クルーデン(NZ代表/コベルコ神戸スティーラーズ)※退団済

昨季から神戸に加入した、クルーデンは身長175センチと小柄ですが、切れ味のあるプレーでオールブラックス50キャップを獲得した実力者です。ジュニア時代の2009年にはIRBの世界最優秀選手にも選ばれています。
2年目の今季はよりチームにフィットし出番も増えそうです。キレキレのプレーに期待。
リーグ内移籍をし、2022-23シーズンは東京サントリーサンゴリアスでプレー。
⑨マリカ・コロインベテ(オーストラリア代表/埼玉パナソニックワイルドナイツ)

パナソニックにはワラビーズの現役ナンバーワントライゲッターが加入しました。コロインベテは100mを10秒7で走る快速ウィング。この人もケレビと同じくフィジー出身です。
2017年から2021年末までに積み上げたトライは16。ラグビーリーグ仕込みのタックルも強烈です。
⑩ジョージ・クルーズ(イングランド代表/埼玉パナソニックワイルドナイツ)※退団済

パナソニックには昨季から北半球の実力派も加わっています。
1人目がこのクルーズ。
あの名将エディー・ジョーンズ氏が指揮をとる、イングランド代表で40キャップ以上の実績があります。2015年、そして準優勝を果たした2019年のワールドカップイングランド代表メンバーにも選ばれています。
派手なプレーこそないものの、その巨体でセットプレーの核となります。昨シーズンもリーグ戦7試合全試合出場しています。
2021-22シーズンをもって現役を引退。
⑪ハドレー・パークス(ウェールズ代表/埼玉パナソニックワイルドナイツ)※退団済

パナソニックに加入した北半球の実力者2人目がパークス。
2019年のワールドカップ、ベスト4に進出したウェールズ代表の中心選手として活躍しました。安定感のあるプレーがウリ。
パークス選手、ワールドカップを経て日本びいきになったもよう。ワールドカップ期間中、英国公共放送「BBC」で日本にまつわるコラムも書いていたのだとか。昨シーズンはリーグ7試合、プレイオフ試合全試合先発出場しチームの優勝に貢献しました。
移籍をして、2022-23シーズンはブラックラムズ東京でプレー。
⑫バーナード・フォーリー(オーストラリア代表/クボタスピアーズ船橋・東京ベイ)

リアル”髭ダンディズム”なフォーリー選手はオーストラリア代表「ワラビーズ」で司令塔をつとめています。
サイズは小さいながら、切れ味鋭いランプレーで自らチャンスを作り出したり、正確なキックも持ち味です。1つ1つのプレーの質が高く、プレーヤー視点で見るととても勉強になるのではないでしょうか。
⑬マルコム・マークス(南アフリカ代表/クボタスピアーズ船橋・東京ベイ)

2022年時点で、世界最高のフッカーと言っていいでしょう。とにかく上半身の強さがすさまじい。相手を押し込むスクラムや、腕力でボールをもぎ取るジャッカルがウリです。
代表での実績も十分で、2019年ワールドカップ優勝も経験しています。年齢的にも今が一番脂が乗っている時期。世界一流のプレーを目に焼き付けましょう。
日本ラグビーには、トップリーグ時代の2019年から参戦し、NTTコムを経て昨季からクボタでプレーしています。
⑭フランコ・モスタート(南アフリカ代表/三重ホンダヒート)

ロック王国、南アフリカ代表49キャップを重ねる実力者。パワーだけでなく機動力、勤勉さを兼ね備えています。昨シーズンのトップリーグでも、リーグ戦7試合ほぼフル出場でチームを支えています。
チームの公式チャンネルでのインタビューで、自身の強みを「ラインアウト。サインプレーを盗んだり、対戦相手の分析が得意」とコメント。相手ボールラインアウトでのモスタートの動きに注目です。
⑮エルトン・ヤンチース(南アフリカ代表/NTTドコモレッドハリケーンズ大阪)※退団済

安定感のあるプレーでスーパーラグビー、代表で活躍した南アフリカのレジェンドです。左足の安定感あるキックが武器。豊富な経験でチームに勝利をもたらします。鮮やかなタトゥーにも注目。
2022-23シーズンからは浦安D-Rocksでプレー予定だったが開幕前に退団。