7月29日に行われた、日本代表対トンガ代表のテストマッチは21対16で日本が逃げ切り。守る時間帯が長くなりましたが、集中力を切らさずフィジカル自慢の相手を封じました。
指揮官はディフェンス、そして長田らこの試合でテストした選手を評価。
ジェイミー・ジョセフHCと、姫野和樹主将が出席した試合後の記者会見全文を公開します。
(※一部内容が重複する箇所を編集部判断でカットしています)
記者会見全文
試合を振り返って
ジョセフHC(以下ジョセフ) 試合のスタートが良かった。ディフェンスも強固なものになった。トンガのフィジカルをしっかり止めることができた。体の小さい選手が大きな選手を止めるのは難しいタスクだが、それを継続してできた。雑な部分がありチャンスを逃してしまった場面や、ボールが滑るコンディションもあったが、スキルの部分でも非常に良かったと感じている。
後半の入りが良くなかった点は課題だ。それでも終盤、松島が立ち上がってタックルをし、ファカタヴァも最後まで動き続け、最終的に勝てたのは誇りだ。
姫野主将(以下姫野) ジェイミーと同じく、いい部分が沢山あった。キャプテンとしては今週「ラグビーを楽しむ」ということにフォーカスしてやってきた。それが(今日の)グラウンドの中でも他の所でもあった。そこのメンタリティはすごく良かった。ただ、後半の最初の部分は課題であり向こうに主導権を渡してしまった。そこは今後直していかないといけない。
今週やってきたこと
姫野 グラウンド外では今週は「トンガウィーク」ということで、トンガボーイズたち(日本代表のトンガ出身選手たち)がBBQなど、チームの絆をタイトにするイベントをやってくれた。それが試合の中でも出てきた。松島のタックルもそうだが、最後のディフェンスがチームの絆を感じさせるシーンだった。
チームの評価
ジョセフ 自分たちは常にベストのラグビーを目指していかなければならないが、選手たちに期待をすればするほど結果的にプレッシャーになってしまう部分がある。コーチ陣はワールドカップでしっかりパフォーマンスを出すためのプロセスの一つと捉えている。
最初のニュージーランドA(オールブラックスXV)というクオリティの高いチーム2試合と戦い、次の週サモアとの試合はリーチへのレッドカードもありチームが自信を失ってしまった。その状況からプレッシャーをなくしていくためにお互いのためにみんながプレーをしていかなければならない。バランスを取りながら、オン・オフ両面でどうやってチームの自信を上げていくか、ということを考えてきた。
ただ、自分たちの課題はあると思っている。最後トライを防ぐことができたが、(それができなければ)負けていかたもしれない。
長田、ガンター、タタフの評価
ジョセフ 長田は将来性のある選手、感心した。ニュージーランド、サモア戦ではベストではなかったかもしれないが、今回先発にふさわしい選手として起用した。体はそこまで大きくないが、フィットネスもあり、とてもスマートな選手だ。
タタフとガンターはワールドカップを戦う上でフィジカルが必要になってくるが、そういった所で使っている。ケガで試合に出るのが遅れたが、今日の試合ではすごくいいサインが見えた。
来週ワールドカップメンバーのスコッドを選んでいくのは難しい。本当に沢山いい選手がいる。
後半入りの準備
姫野 (後半開始直前にタックル練習をしていたが)自分たちの課題として後半10分少しよくない部分がある。後半いいスタートを切れるように。体メンタルの部分でいい準備をして速く後半に入りたいという狙いがあった。