8月5日に行われた、日本代表対フィジー代表のテストマッチは12対35で完敗。試合開始早々に、久々の代表復帰となった、ピーター・ラブスカフニが危険なタックルでレッドカード。14人での戦いを余儀なくされました。
スーパーラグビーで経験を積んだフィジーの地力もありました。
ジェイミー・ジョセフHCと、姫野和樹主将が出席した試合後の記者会見全文を公開します。
(※姫野選手のコメントは音声不明瞭のためカットしています)
ラブスカフニがハイタックルでレッドカード
ジョセフHC(以下ジョセフ) 彼は経験のある選手だし、ルールにアジャストしなければならなかった。現代ラグビーにおいても(タックルで反則をとられないための)解決策はシンプルだと思っている。彼はタックルの際に上体が高くなってしまう癖がある。足の動きだったり、テクニックの部分をしっかりとやらなければならない、と伝えた。レッドカードやイエローカードにフォーカスするのではなく、自分たちがいかに先に進んでいくかを考えなければならない。
SRでの経験がフィジーとの差になった?
ジョセフ (フィジーは近年スーパーラグビーにも参加して経験を積んだ。一方日本はスーパーラグビーに参加できなくなった。日本はフィジーのペースに慣れていないのではないか)そこも大きな要素の一つだ。
自分たちが2019年成功できたのも、スーパーラグビーで高い強度・スキル・スピードの中で毎週プレーできたからだ。今日のフィジーは、フィジアンドゥルア(※スーパーラグビーのフィジーチーム)やヨーロッパでプレーする選手が沢山いた。
2019年と比べて(スーパーラグビーという)タフな大会を経験できなかったのは問題だと思っている。ただ、自分たちもハードな練習はしっかりやってきた。日本代表の課題は、これから短い時間でどれだけチームとして一つになれるかだ。
今日良かった選手、チームの姿勢
ジョセフ 今日は14人になっても、そこから70分間アタッキングラグビーを見せたのは本当に素晴らしかった。30度を越える暑さもある中で。
長田も下川も本当に素晴らしいプレーを見せてくれた。(この試合代表初キャップの)下川は木曜日に急遽ワーナーが怪我をして入ることになったが、彼のような若い選手がチームに貢献したのは良かった。
チームとしてスピリットは感じた。タックルの精度は改善点だが、プレッシャーの中でチームの強さが見えた。
チームには自信がある
ジョセフ このチームには自信がある。先週のパフォーマンス(トンガへの勝利)でしっかり自信をつけ、今週1週間も自信を持って練習してきた。
ただ、サモア戦に引き続きレッドカードが出てしまうと、チームのストラクチャーが失われてしまう。1週間練習で準備したものも変更しなければならなくなる。そこからしっかり調整して0-21という難しい状況から、3つトライとれたのは誇りに思う。選手たちはプレーすることをやめなかった。
ラックとキックの比率(ラックが多くキックが少なかった)にも、選手たちが14人でハードワークし続けた姿勢があらわれている。ただ、ここから精度と遂行力を高めていかないといけない。