リーグワンは2024-25シーズンから、試合のスピードアップやプレーヤーのパフォーマンス向上を狙いとした新ルールを導入する。コンバージョンキックの制限時間短縮など4つの新ルールと、昨シーズンから継続する2つのルールが採用される。
「キック60秒制限」など4つの新ルール
新ルールのうち注目は、①コンバージョンキックとペナルティゴールの制限時間短縮だ。これまで90秒以内だったコンバージョンキックの制限時間が60秒に短縮される。「ショットクロック」は、スタジアムのテレビジョンやTV中継に表示されるという。
また、②ラインアウトの形成時間にも30秒という制限が設けられた。レフリーがラインアウトのマークを示してから30秒以内にラインアウトを形成する必要がある。
③SHの保護も強化される。スクラムではディフェンス側のSHがトンネルのセンターラインを越えることが禁止に。ラック・モールでもボールを出そうとするSHへの接触が制限される。
さらに、ラインアウトでは④「コンテスト(争奪)なし」の場合、投入の角度(ノットストレート)が許容されることになった。これまでは真っ直ぐな投入が求められていたが、相手が競り合いに参加しない場合は継続が認められる。
これらの4つの新ルール導入は世界的な流れに合わせたもの。2025年1月1日からの世界的実施に先駆けて、今年の年末から開幕リーグワンで導入される。また昨シーズンから導入されていた「20分レッドカード」と「オフ・フィールド・レビュー」も継続される。20分レッドカードは全試合で、オフ・フィールド・レビューはD1/D2、プレーオフ、入替戦で適用される。
ファンにとって嬉しい、選手はにとっては苦しい新ルール?
これらの新ルールによって、プレーの「間」が少なくなり、観ているファンにとっては嬉しい新ルールと言えるだろう。一方、選手にとっては苦しいものかもしれない。とくにキックの60秒ルールはかなり短い。キックティーからボールがこぼれてしまって、セットのし直しがあればすぐ60秒をオーバーしてしまいそうだ。プレーの間が少なくなり、フィットネスもさらに求められる。