リーグワン、今週のマッチレポートはDIVISION1の上位対決。前節終了時点で2位のクボタスピアーズ船橋・東京ベイが"えどりく"ことホームの江戸川区陸上競技場で同3位の横浜キヤノンイーグルスを迎え討ちました。12月の前回対戦は27-27のドロー。果たして今回は。
スピアーズ強力FWが膠着やぶる
この日はしばらく続いた春の陽気から一転、冷たい雨が選手の体力とボールコントロールを奪う厳しい天候に。
両チーム、キックを中心にゲームを組み立てますが、ミスからなかなかスコアが動きません。
膠着をやぶったのはスピアーズの強力FW。前半終了間際、敵陣22mに迫ったラインアウトでモールを形成。HOマルコム・マークスが最後尾からボールを持つと、そのままオレンジの塊を押し込みインゴールへ。5点を奪います。
イーグルスは後半の入りで取り切れず…
後半開始早々、イーグルスは敵陣に入って得点チャンス。SHファフ・デクラークがトライラインを狙って高いキックを上げますが、相手SOバーナード・フォーリーがミス無くキャッチ。反対にキックの応酬からWTB竹澤正祥が危険なタックルをとられ一時退場となってしまいます。これが振り返って「命取り」(沢木HC談)に。
数的優位の状況でスピアーズは後半10分にLOルアン・ボタが1トライを追加。後半22分にもPGを決め15-0とします。イーグルスはスピアーズの分厚い攻守に阻まれ、試合終了間際にモールから1本返すのがやっとでした。
最終スコアは15-5。スピアーズがトップリーグ時代から数えての"えどりく"連勝を15に伸ばしました。
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勝敗を分けた遂行力
試合後の記者会見で、スピアーズのルディケHCはキックゲームをミス無くこなしたHB団の「遂行力」を称えました。ほか、マークスはじめとしたパワフルなFW陣もセットプレーを安定させていたのが印象的でした。
対してイーグルスの沢木HCは自チームに足りない点として、今日のようなタイトな試合展開の中で「プレッシャーはあって当たり前。そのプレッシャーをいかに利用するか」というメンタリティをあげました。
【取材こぼれメモ】リーグでは青や赤のジャージーが多い中で、一際インパクトのあるスピアーズのオレンジカラー。この試合は、同色のポンチョを着た「オレンジーアーミー」と呼ばれるファンも"えどりく"を彩っていました。色のルーツはクボタの農機からとのこと。