6月28日(土)、秩父宮ラグビー場で行われた準代表チームJAPAN XVと、ニュージーランドの先住民族のマオリ・オールブラックスの一戦。前半は若きWTB植田和磨(近畿大学→コベルコ神戸スティーラーズ)の2トライで勝ち越すも、後半の猛攻を凌ぎきれず20-53の大敗となった(非キャップ対象試合)。
前半は22歳のWTB植田和磨が躍動。身長177cm、体重87kgと特別なサイズではないが、瞬時にギアを入れ相手を置き去りにする鋭いラン、内に切れ込む強気が光った。植田が2トライを奪い、JAPAN XVは前半を17-15とリードで折り返した。
しかし、後半に入ると真価を発揮したのはマオリ・オールブラックス。タックルされてもボールをつなぐオフロードパスを次々と決め、JAPAN XVのDF網を切り裂いた。
後半だけで6トライを奪う怒涛の攻撃。JAPAN XVは完全に沈黙し、後半は無得点に終わった。最終スコアは20-53という大差での敗戦となった。
マオリの面々は、この一週間前にスーパーラグビーの戦いを終えてから結成された急造チーム。さらに真冬の北半球から、蒸し暑い熱帯の日本での戦いとなった。準備期間の長さやコンディション面ではJAPAN XVが有利だったはずだが…。逆にマオリに阿吽の呼吸と、スピードを見せつけられることになった。
エディーHC体制になってから2年目。この試合は正式なテストマッチ扱いではないものの勝ち星がなかなかつかめない。7月5日(土)のミクニワールドスタジアムで行われるウェールズ戦の内容いかんでは、進退論が出てくるかもしれない。停滞感がたちこめている。
文:リードラグビー編集部