リーグワンのJR東日本グリーンウォリアーズ東葛が7月20日、チーム発足式を柏の葉公園総合競技場で行った。会場には約1200人のファンが集まり、新たな門出を見届けた。
「グリーンウォリアーズ」の前身はNECグリーンロケッツ東葛。昨年8月、NECが事業ポートフォリオ見直しの一環でラグビーチームの譲渡を決定し、企業スポーツに力を入れるJR東日本グループが手を挙げた——という経緯は既報の通りだ。今年7月1日、チームは正式にJR東日本へ承継された。
譲渡にあたってチーム名は変わったものの、緑のチームカラーと、我孫子・柏・松戸・流山・野田・鎌ケ谷・白井・印西の8市にまたがるホストエリア・東葛は変わらない。

練習拠点も引き続き我孫子だ。当日は千葉県と東葛地域8市との連携協定も締結された。具体的にはラグビー教室などを開催し、地域のラグビー人口を増やしていきたいという。
発足式で挨拶をしたJR東日本の喜㔟陽一社長は「我々の成長の基盤は地域。明るく元気な(ラグビー)コミュニティをつくる。そのために今回、NECさんからラグビーチームを引き受けることにした」と語った。

気になっていた人も多いだろう、選手の処遇も明らかになった。NECの社員選手は13名。そのうち10名がJR東日本に転籍し、3名がNECからの出向という形になるとのことだ。チームスタッフ約10名もNECからの出向で、2年間を目安に現体制を引き継ぐ。
「(JR東日本に)社員として加わった選手は、早速私どもの制服の採寸をさせていただきました。そう遠くないうちに駅頭に立ったり、イベントで皆さんに制服姿をお見せしたりする機会もあるはず」と喜㔟社長はニヤリ。
クラブ代表の池田克弘氏が話を引き取る。池田氏は鉄道一筋でキャリアを歩み、5年前までは渋谷駅の駅長を務めていた人物。駅長時代は社員の安全と「地域のお客様と向き合う」ことを大事にしてきたといい、試合以外の場でもファンやスポンサーに寄り添うチームにしたい考えだ。
「13名全員が、JR東日本の職員という扱いです。常磐線沿線のお客様に少しでも選手を見ていただくために、1週間に1回程度、改札などに立っていただくことも計画しています。選手たちは基本的に松戸事業本部の配属になります」
続けて池田氏に、選手の採用・育成はNEC時代と変わりそうか聞いた。
「外国人選手を積極的に獲るというよりは、日本ラグビーに貢献するために、若くていい選手を気長に育てていく。各学校、各地域を回って、夏は菅平にも行って日本人選手を発掘していきたいです」
と、長期的な目線での採用・育成方針が感じられた。日本人選手の割合も増えていきそうだ。将来的には約50名規模のスコッドを目指すという。現在ディビジョン2の東葛にとって当面の目標は「ディビジョン1昇格」だが、まずはNECから引き継ぎながらチームの足腰を強くするフェーズか。
リーグワンの新シーズンは12月に開幕する。新生グリーンウォリアーズの選手たちには、グラウンドより前に駅で会えるかもしれない。常磐線、松戸駅は要チェック?
取材・文:竹林徹(リードラグビー)
