10月8日に行われたフランスワールドカップ予選プールD最終戦、日本代表は決勝トーナメント進出最後の1枠をかけアルゼンチンと激突した。
アルゼンチンは開始2分、モールプッシュからボールを持ったCTBチョコバレスがDFをぶち抜き40m独走トライ。そこから日本もLOアマト・ファカタヴァがチップキックを自らキャッチし1本返す。前半終了間際にも、この試合キーマンとしてあげたWTBシオサイア・フィフィタの突破からSH斎藤直人とつないでトライ。前半は14-15と1点ビハインドで折り返した。
後半も終盤までシーソーゲーム。アルゼンチンがトライを決めれば、日本はFBレメキロマノラヴァのドロップゴールやペナルティゴールで食らいつく。そして、65分には途中出場のWTBジョネ・ナイカブラが右隅に飛び込み27-29とする。
しかし、直後のキックオフからアルゼンチンに継続を許し、最後はWTBカレーラスの鋭角なランを止められず、この試合ハットトリックとなるトライを許してしまう。
75分には、ダメ押しのペナルティゴールを決められ27-39。そのまま試合終了となり、日本のフランスワールドカップが終わった。
試合開始前に「予選プール最強の相手」と書いたとおり、やはりアルゼンチンは一枚も二枚も上手だった。とくにリアクションスピードの速さは、イングランドやサモアと比べても段違いで、日本選手が面食らっていたようにも見えた。また、バックスの決定力にも大きな差があった。
世界8強との差を思い知らされた戦いだったが、この試合も安定していたスクラムは次につながる部分だ。低く8人で組む"日本流"を築いた長谷川慎スクラムコーチの退任も決まっているが、そのノウハウをぜひ新生ジャパンも受け継いでほしい。