7月5日、ラグビー日本代表ウェールズとのテストマッチ2連戦の第1戦が北九州のミクニスタジアムで行われた。
エディー・ジョーンズ体制になって2シーズン目、日本は昨シーズン4勝7敗と負け越し苦しんだ。
一方のウェールズも直近のテストマッチで17連敗中と絶不調のまま来日。ともに背水の陣で臨んだ一戦は死闘に…日本が後半逆転し、24-19で勝利を収めた。
前半は日本にとって嫌な流れだった。
チーム初トライをあげた、先発FBの松永拓朗が足のトラブルで20分までに交代。入れ替わりで本職は10番の中楠一期が最後尾に入った。しかし中楠は直後のプレーでインゴールに蹴り込まれたボール処理をめぐり、故意の反則を犯し10分間の一時退場&ペナルティートライを献上。
数的不利な状態の中で、ウェールズにさらに1本FWでとられ、前半は7-19とリードを許す。
日本は相手のフィジカルに押され、なかなかボールを持つ時間がつくれなかったが、後半一気にテンポアップ。「宮崎合宿では暑さ対策をしてきた。後半、絶対に走れる自信があった」(リーチ)と、狙い通りだったか。
長いウォーターブレイクを挟んでからは完全に日本ペースになる。
59分、ラインアウトから10次以上の連続攻撃を展開、最後は中楠が前半のミスを帳消しにするトライ!キッカー李承信も難しい角度のゴールを決め、14-19と差を縮める。
李は直後にも1本ペナルティーゴールを追加し、17-19とウェールズを射程圏内にとらえる。
そして70分の勝ち越しトライはリーグワン・スピアーズのコンビが呼び込んだ。ともにこの日が代表初キャップ、スクラム強者として知られるPR紙森陽太、圧倒的な推進力を持つWTBハラトア・バイレアだ。センター付近のスクラムで紙森が頑強なウェールズFWを猛プッシュ。そこから得たペナルティで敵陣に入り日本はモールを形成。最後はバイレアが強引にねじ込み、24-19。この試合初めて勝ち越しに成功した。
残りの時間帯、ウェールズは炎天下で完全にバテており、形勢逆転。結局後半は日本が相手を無得点に抑え、スコア変わらず試合終了となった。
日本は対ウェールズ、記念すべき2勝目を刻んだ。ウェールズはこれでテストマッチ連敗記録を更新し、18連敗に。
日本対ウェールズのテストマッチ2戦目は1週間後の7月12日(土)、神戸ノエビアスタジアムで行われる。
文:リードラグビー編集部