日本ラグビーの最高峰に選手を多く送り込む名門校はどこなのか?リーグワン在籍選手の出身校高校を昨年に引き続いてリサーチしました。今回は上位30位まで広くみていきます。際立つ近畿勢の強さ、そして海外校もランクイン。
※対象チームはDIVISON1~3全チーム
※2月17日時点でリーグ公式HP に登録されていた選手が対象
上記ランキングのような結果になりました。
1位は東海大仰星、近畿勢がトップ10のうち8校
1位は東海大仰星(大阪)で51人。昨年は2位でしたが東福岡を抜きトップに躍り出ました。DIVISON1の強豪チームに各選手散らばっています。コベルコ神戸スティーラーズの山中亮平、クボタスピアーズ船橋・東京ベイの 根塚洸雅・岸岡智樹・近藤英人、東京サントリーサンゴリアスの河瀬諒介、埼玉パナソニックワイルドナイツの野口竜司などバックスにタレント多数。
2位が東福岡(福岡)で50人。こちらも各チームまんべんなく在籍しています。ポジション別にみると、50人中11人がスクラムハーフの選手と多くなっていました。代表格が好調の三菱重工相模原ダイナボアーズをキャプテンとして引っ張る岩村昂太。
3位がやや離れて桐蔭学園(神奈川)で33人。東京サントリーサンゴリアスに日本代表の松島幸太朗、齋藤直人はじめ最多7人が在籍しています。ほか"アーリーエントリー"第1号となった浦安D-Rocksの小西泰聖も同校出身。
4位が常翔学園(大阪)で29人。ポジション別に見るとトヨタヴェルブリッツの高橋汰地、横浜キヤノンイーグルスに在籍する松井千士など29人中6人がウィングの選手となっていました。
同率5位の1校が大阪桐蔭(大阪)で26人。昨年の8位から一気にランクアップ。比較的若い選手が多いですが東京サントリーサンゴリアスに入団した高本幹也が代表格となりそうです。
同率5位のもう1校が天理(奈良)で26人。同県のライバル御所実業を上回りました。豊田自動織機シャトルズ愛知などDIVISION2~3の選手が多くなっています。
7位が御所実業(奈良)で25人。埼玉パナソニックワイルドナイツの竹山晃暉、リコーブラックラムズ東京の南昂伸らバックスの好選手が代表格。
8位が伏見工業(京都)で24人。埼玉パナソニックワイルドナイツの内田啓介・松田力也、NECグリーンロケッツ東葛の田中史朗、東京サントリーサンゴリアスの尾崎晟也らこちらもバックスにズラリと好選手が並びます。
9位が京都成章(京都)で22人。昨年の日本代表キャプテンをつとめた埼玉パナソニックワイルドナイツの坂手淳史が代表格。
10位が大阪朝鮮(大阪)で20人。民族学校であり生徒数・部員数が少ないなかで驚異的です。コベルコ神戸スティーラーズの李承信が代表格。
トンガとNZの名門校も10位台にランクイン
11位からは地域がバラけてきます。11位の石見智翠館(島根)、12位の佐賀工業(佐賀)、13位の報徳学園(兵庫)がトップ10入りまであと一歩。そしてその下に14位のトンガカレッジ(トンガ)、15位のケルストンボーイズ(ニュージーランド)と海外勢もランクインしました。
トンガカレッジはトンガきっての名門校で、ロペティ・オトやルアタンギ侍バツベイといった懐かしい日本代表の出身校でもあります。リーグワン所属選手の中では横浜キヤノンイーグルスのアマナキ ・レレイ・マフィが代表格。
ケルストンボーイズもニュージーランドの強豪でサニックスワールドユースなどへの出場で日本のファンにも知られた存在です。東芝ブレイブルーパス東京のジョネ・ナイカブラが代表格。白人ではなくアイランダーの選手が多くなっています。
10位台に入ったのはほかに、啓光学園(大阪)、国学院久我山(東京)、筑紫(福岡)、日本航空石川(石川)となっていました。
20位以下は国学院栃木(栃木)、流経大柏(千葉)、深谷(埼玉)、正智深谷(埼玉)、慶應(神奈川)、目黒学院(東京)、東海大相模(神奈川)など関東勢が引っ張っていました。
ほか、高校ラグビーが盛んな地域である長崎南山、長崎北陽台の長崎勢も20位にランクイン。そのほかは同じ九州の小倉、福岡の福岡勢。東北以北の秋田工業(秋田)、仙台育英(宮城)、札幌山の手(北海道)といった学校でした。
全体の傾向として、近年の花園で好成績を収める強豪校が順当にランクインしている印象です。またトップ10中8校を占めた近畿勢は、同一府県の中で複数入っているケースも多く地域としての地盤の強さを感じました。とはいえ近年安定した強さを見せる石見智翠館、佐賀工業もトップ10に後少しと迫っていて、来シーズン入れ替わる可能性はありそうです。
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