2029年ワールドカップでのベスト8進出を目指し、新たな挑戦をスタートさせたサクラフィフティーン。女子日本代表も大舞台を見据えて着々と準備をすすめています。
9月のフィジー戦を皮切りに、イタリア、アイルランドとの2連戦、そして今回のウェールズとの2連戦と、女子ラグビーの国際大会である「WXV」にも参戦。世界の強豪との対戦を重ねながら、チームの強化を進めています。指揮を執るのは、トヨタ自動車で活躍した元日本代表LOの北川俊澄ヘッドコーチ。日本人指導者としての手腕を発揮し、結果につなげられるのか。その手腕に注目が集まる一方、ここまで勝ち星がない現状にはもどかしさも募ります。

ウェールズとの第1戦は、10月24日、女子日本代表にとって記念すべきテストマッチ100試合目。秩父宮ラグビー場で男女のダブルヘッダーとして開催されました。しかし、結果は0対17。ブレイクダウン(接点)での攻防で苦しみ、最後まで得点を奪うことができず、ノースコアでの敗戦となりました。
1週間で修正を図り、ブレイクダウンでの攻防に打ち勝つことを目標に、次の戦いへと準備を進め、10月31日土曜日には、ウェールズとの第2戦が熊谷ラグビー場で開催されました。およそ2000人のファンが見守る中、日本は前半15分、強みとするモールから、永岡萌がトライ。

反撃に転じ、ウェールズに食らいつきますが、その後も相手の攻撃を止めきれず、後半にも2つのトライを許します。相手が13人となる数的優位の状況も生かしきれず、最終スコアは5対29。2試合連続でウェールズに敗れ、強豪との戦いで課題が浮き彫りとなりました。
この試合で、10番・スタンドオフとしてプレーをした原田紗羽選手に話を聞きました。この日、持ち味であるキックで空いているスペースを果敢に狙っていた原田選手。しかし、「相手の強いブレイクダウンの圧力によって本来のアタックテンポを出せていなかった」と反省点を述べました。
今年日本代表デビューを果たした21歳。2029年のワールドカップで自らもプレーしたいという意欲を見せた上で、ベスト8進出を目指すには「チーム全体のキック力が不足している」と課題も認識しています。さらに、基本となるパスやキャッチのスキルについても、まだまだ向上の余地があるとのこと。
女子ラグビーは12月から15人制のシーズンが開幕。今回のウェールズ戦で浮き彫りとなった課題と向き合いながら、一歩一歩高みを目指します。
文:有働文子
