1月1日の全国高校ラグビー大会「花園」3回戦。長崎北陽台(長崎)対尾道(広島)のマッチレポート。Bシードの北陽台がノーシードの尾道に最後の最後まで苦しめられたものの、FWのモールで強さを発揮し17-15と辛くも逃げ切りました。
快進撃の尾道が開始10分で10点を先制
2回戦でBシードの常翔学園(大阪第2)を撃破し3回戦にすすんできた尾道。勢いそのままに、前半10分までにCTB佐藤楓斗が連続2トライを奪う。
そこから北陽台が、平均体重96キロの重量級FWが厚みのあるモールで反撃。身長190センチの亀井秋穂が高いラインアウトキャッチから強い塊を形成。その得意の形で、前半終了間際、後半7分、後半14分と3トライを奪います。
尾道も後半1トライをあげ、スコアは17-15と北陽台わずか2点リードのまま後半30分へ。北陽台はゴール前で痛恨のペナルティ。PGを決められれば逆転負けという絶対絶命の場面で、尾道のキックはわずかにポスト右に逸れ、そのまま試合終了。
劇的な幕切れで北陽台がベスト8進出を決めました。
「一番前に出れる」モールで押し切った北陽台
試合後北陽台の品川英貴監督はモールにこだわった選択について「ボールを展開しても落ち着かない展開だったので、一番前に出れるモールを選んだ」と語りました。
「特別な練習はしていない、練習も週2回程度」と語るモールですが、その破壊力は大会屈指。準々決勝以降も猛威を発揮しそうです。
尾道も「ディフェンスと接点のブレイクダウンでしっかり体を当ててくる、手強かった。機動力もあった」と品川監督が振り返った通り、鍛えられたラグビーを見せ、締まった好戦となりました。