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【花園】仰星は"オールオプション"で大分東明翻弄、桐蔭もパワーで目黒学院圧倒…やっぱり強かった大阪2校。

【花園】仰星は"オールオプション"で大分東明翻弄、桐蔭もパワーで目黒学院圧倒…やっぱり強かった大阪2校。

12月30日、全国高校ラグビー大会通称「花園」の2回戦が行われました。Bシードの常翔学園(大阪第1)がノーシードの尾道(広島)に30-31で敗れる波乱があった他は、シード校が力を見せつけ順当に勝利。

第1グラウンドで行われた東海大大阪仰星(大阪第3)対大分東明(大分)、大阪桐蔭(大阪第2)対目黒学院(東京第2)の2戦を取材、そのマッチレポートをお届けします。

仰星が多彩な攻めで6トライ、東明も一矢

フィジーからの強烈留学生コンビを擁し、1回戦の高松北(香川)戦で130-0と圧勝で勝ち上がってきた大分東明、"シード喰い"の期待感もありましたが、前回覇者の東海大大阪仰星の壁は厚く7-42で敗れました。

仰星はFWがモールやボールを持ってのラン、BKも華麗なステップやキックパスなど多彩な攻めを見せ6トライ。

一方東明は守る時間が長く、今大会の要注目、フィジーからの留学生コンビNO8ダウナカマカマ・カイサとCTBナブラギ・エロニになかなかいい形でボールを持たせてもらえない。それでもエロニは前半20分自陣10mライン付近から相手DFをぶち抜く、60m独走トライで一矢。これが東明唯一のトライに。

試合後、仰星の松沼寛治キャプテンはチームが目指すラグビーを"オールオプション"という言葉で表現。今日はモールからのトライも多かったが、それも数あるオプションの一つ。まだまだ見せていない攻撃の引き出しがあるように見えました。

初戦で130点を取った相手を1トライに抑えたことには「大量得点よりも失点を抑えることを大事にしている。1トライに抑えられたのは次につながる」と手応えを感じていました。

今大会が花園3回目の出場となった東明。白田誠明監督は「選手は何を考えているのか、どうしたいのか」を尊重する"柔軟性"が東明のラグビーと語りました。これから花園でどんな歴史をつくっていくのか。今後にも注目です。

【取材メモ】 
エロニ選手はコンタクトも強烈。相手選手にタックルにいく衝撃音が記者席まで聞こえました。その音はリーグワン級。大学か、はたまたリーグワン加入もあるか。進路にも注目です。

桐蔭は目黒をパワーで圧倒。ディフェンスも固かった

大阪桐蔭対目黒学院戦はともに花園優勝経験のある実力校同士の一戦でしたが、桐蔭がスクラムや接点のパワーで圧倒しスコアがひらきました。

桐蔭は大阪府予選を1トライも許さず勝ち上がってきたディフェンスも強力で、接点で再三ターンオーバーに成功。目黒学院にチャンスをつくらせない。

目黒学院は徹底したキック戦術。高いキックを上げてプレッシャーをかけボールを奪いたいところだったが、逆に桐蔭のカウンターアタックに遭い、失点を重ねる展開に。

試合終了間際に目黒学院は意地のモールトライでなんとか完封は免れたものの、最終スコアは41-7で大阪桐蔭の完勝。

試合後、桐蔭の綾部正史監督は立ち上がりの固さはあったとした上で、相手ボールラインアウトを奪い一気にカウンターでトライにつなげたプレーを評価していました。

目黒学院の竹内圭介監督は、全国強豪との差については「スキル面、あとは個々人の運動能力で差があるかもしれない」とコメント。同校には他県からの部員も増えているが「もっと(中学生が)目黒でやりたいと思えるチームにしていかなければ」と口にしました。

強さを見せた大阪2校。仰星は次戦、昨年の花園でも対戦し勝利した國學院栃木(栃木)、桐蔭は予選で"神奈川桐蔭"を破り出場した東海大相模(神奈川)と1月1日にベスト8をかけて戦います。

全試合の組み合わせはコチラ

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