第14節の東京サントリーサンゴリアス戦で、一時逆転となる貴重な勝ち越しトライをあげた静岡ブルーレヴズのタイトヘッドPRショーン ・ヴェーテー。190cm132kgの巨体をローリングさせながら、強引にインゴールにボールをねじ込んだ。
今年の春、岡山にあるIPU環太平洋大学を卒業したばかりのルーキーでこの試合が公式戦出場5試合目。まだまだ情報が少ないヴェーテーに試合後の囲み取材で話を聞いた。
試合については、「正直スコアのことはあまり考えていなかった。自分のすべきことを優先順位をつけて考えていました。(公式戦初トライは)嬉しかった。もっと取れるように頑張ります」「スクラムは1本目は良くなかったけど修正できました」と振り返った。
バックグラウンドも探った。ニュージーランド出身だが、血筋はトンガ系。コベルコ神戸スティーラーズのPR中島イシレリは親戚でおじさんにあたるのだという。体が大きい家系で、お父さんも同じぐらいの身長がある。
ニュージーランドの高校を経て、「日本で勉強したい」という思いからIPU環太平洋大学に留学した。レヴズ入団にあたってはチームからのオファーと、「プロップとしてプレーするにあたってリーグの中でベストのチームだと思っていました」という成長環境が決め手になったようだ。実際に、元日本代表スクラムコーチでもある「シンさん」こと長谷川慎氏らの指導を受けて、スクラムが良くなっている実感もあるという。
ヴェーテーのサイズはワールドクラス。公称の体重では、あのオペティ・ヘル(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ)を上回っておりリーグ最重量か。
まだまだ気が早いかもしれないが日本代表についても聞いてみた。「(将来的にジャパンを目指しているか?)もちろん」と答え、ジャパン不動の3番である具智元(コベルコ神戸スティーラーズ)が憧れの存在ということだ。