ラグビー日本代表の浦安合宿では、”登山家”や”柔術家”といった外部人材を招聘し、選手たちに刺激を与えたようです。
「完璧じゃなくても山は登れる」に気づき
”登山家”は、エベレスト・7大陸最高峰を制覇した経験を持つ、ニュージーランド出身のブライアン・ダグ氏。ジェイミー・ジョセフHCの人脈のようです。
ダグ氏は「目の前で足がバラバラになった人たちもいる。判断や準備一つ間違えたら死んでしまう」自身の過酷な登山経験を選手たちに共有。
緊張感を与えると同時に、「完璧じゃなくても山は登れる」という言葉が、稲垣啓太、坂手淳史ともに印象深かったとのこと。万全の準備を尽くす。ただ、完璧主義になる必要はない。足りないところがあっても最後は自分たちがやってきたことを信じる。そんなバランスを学んだのではないでしょうか。
踏まえてメンバー同士でもミーティングを行ったとのこと。
柔術のエッセンスを加えタックル強化
”柔術家”はオーストラリア出身のジョン・ドネヒュー氏。公式HPによると「ブラジリアン柔術黒帯5段」有段者で、これまでUFCのチャンピオンからラグビー選手まで、幅広く指導を行った経験があるようです。
狙いはタックル・フィジカル強化。ドネヒュー氏が主導し、白いテントの中でフォワードとバックスに分かれ”押し相撲”のような過酷なトレーニングを行いました。
メディア非公開の練習ですが、その一部が日本協会のYouTubeで公開されています。
テントの中で相手を倒す体の動きを学び、グラウンドで実戦に近い形でタックルを磨き上げていく。7月からのテストマッチでタックルがどう変わるか、楽しみです。
また、稲垣によれば、テント内での練習では手を膝につくなど、疲れている素振りを見せれば馬跳びなどのペナルティが課せられるそうです。
タックル技術の向上だけでなく、「相手に弱みを見せない」という意識もこの過酷な練習で上がっていった、とのこと。
日本代表、スポットコーチの教えで肉体&メンタル両面での進化が期待されます。