4月12日、秩父宮ラグビー場で行われたリーグワンDIVISION1第13節は、首位を走る埼玉パナソニックワイルドナイツと、今シーズンまだ2勝と苦戦を強いられているリコーブラックラムズ東京との対決。8,547人の観客が見守る中、ワイルドナイツが50-26でブラックラムズを圧倒し、開幕からの連勝を13に伸ばした。
ワイルドナイツは前節までで1試合平均48得点という圧倒的な攻撃力をこの試合でも発揮。FL大西樹とWTBマリカ・コロインベテがそれぞれ2トライをあげるなど、強力なランナーがゴールラインを次々と突破し計7トライを奪った。「相手のフィジカルの厳しさもあったが、トライを取りきることができた。総じていいゲームだった」と試合後ワイルドナイツのキャプテン坂手淳史は充実の表情で振り返った。
ブラックラムズは対ワイルドナイツ、前回対戦に続く大量失点。もう少し抑えなければワイルドナイツ戦の勝利は遠い。そのためには「徹底的に規律を守ること。ディフェンスシステムの部分もこれからレビューしてしていきたい」(武井日向キャプテン)と語った。
一方、今シーズン無敗の相手から4トライを奪い、アタック面では手応えを得たか。チーム2本目のトライを呼び込んだCTBマッド・マッガーンの大外へのキックパスなどアタックのバリエーションを感じる。
また、ルーキーLO山本嶺二郎もファーストトライをあげた。山本については武井は、「彼は試合への準備の姿勢が素晴らしい」「コンタクトも強く、リーダーシップがある。ラムズのDNAを体現してくれる選手の一人」と手放しで褒めていた。
ワイルドナイツはすでにプレーオフ進出を決めているが、ロビー・ディーンズHCは「毎週のゲームの先までは見ていない。先を見すぎてしまうとその週のゲームで苦しむことになる」と引き締め、次節のトヨタヴェルブリッツ戦について「向こうも勝たなければシーズンが終わってしまうという状況、必死に向かってくるはず。非常に楽しみにしている」と語った。