フランスの地で行われた日本代表対フランス代表の一戦(おタームネーションズシリーズ)。2週間前に大敗したオールブラックス戦から、フランスでプレーするSH齋藤直人が先発、NO8テビタ・タタフもリザーブに加え、世界4位の相手に立ち向かったが、またも苦しい結果になった。前半から受けに周り、5トライを奪われ0-31で折り返し。後半に入って日本もSO立川理道の意地のトライ、タタフもインターセプトから1本奪ったが、フランスに3トライを奪われた。12-52と大差での敗戦となった。
試合後、HC以下選手たちが一様に口を揃えた「フィジカルの差」は歴然だった。ここまでのテストマッチで健闘していたスクラムも猛プッシュを受け崩壊、”超速”ラグビーで相手陣に攻め入ろうにも、強烈なタックルに押し戻され、ブレイクダウンでボールをむしりとられてしまう。ディフェンスでも日本ディフェンダーは正面から跳ね除けられた。後半途中出場で2トライを奪ったFLポール・ブドゥアンの怪力も象徴的だった。
”世界最高のスクラムハーフ”アントワーヌ・デュポンもモノが違った。ただのパスマシーンではない。積極的に持ち出しスペースを作り、時にノールックパス、時に自分でそのままラン。奔放な”シャンパンラグビー”の起点として日本をかき回し続けた。対峙した日本のSH齋藤直人もデュポンを評して「常にスペースを探していて、相手にしてうまさを感じた」と脱帽のコメント。
エディーHCは「結果に関しては残念に思っていますし、フィジカルで相手に対峙することができませんでした」と率直に敗因を認めながらも、「この雰囲気は若手にとっては新たな経験になった」と、アウェーでの大舞台で経験値を得られたことを強調。ただ、もう負けは許されない。次戦のウルグアイ戦はマストウィンの一戦となる。