リーグワン2024-25第2節。昨シーズンの王者・東芝ブレイブルーパス東京がホスト(ホーム)の味の素スタジアムで、三菱重工相模原ダイナボアーズと対戦。ブレイブルーパスが、前半だけで7トライを奪う圧巻の試合運びで、61-8と快勝した。
先制したのはダイナボアーズ。3分に、WTB小泉怜史が良い飛び出しからインターセプト。自陣22m内から一気に切り替えして5点をあげた。しかし、その後はブレイブルーパスのトライラッシュ。日本代表リーチマイケルのチーム初トライを皮切りに、前半だけで7つのトライを奪った。昨年の欧州遠征で日本代表のキッカーを任されたFB松永拓朗のキックも7/7とパーフェクトで、前半終わって49-8と大量リード。
ダイナボアーズは、32分のLOエピネリ・ウルイヴァイティの危険なリフトタックルでのレッドカードが痛かった。
後半に入っても流れは変わらず、45分にWTB桑山淳生が大外に飛び込んでトライ。数的不利が解消されてからは、ダイナボアーズも攻め手に回ったが、なかなか攻撃の形がつくれず。73分、この試合腰の強い走りで食い込んでいたWTBべン・ポルトリッジが2トライめを奪ったかに見えたが、直前でスローフォワードがあり、トライ取り消しに。反対に試合終了間際、ブレイブルーパスにモールでお返しされ、61-8というスコアで試合終了となった。
ブレイブルーパスは、展開力が際立っていた。NZ代表"オールブラックス"経験のあるSOリッチー・モウンガ、そのモウンガに変わって後半司令塔を務めた松永拓朗がタクトを振り、バックドアを使いながら軽々とボールを外のスペースに運ぶ。そして大外に強いランナーが構え、一気にトライをとる力を見せつけた。
FWのセットピースも安定。スクラムトライを奪い、ラインアウトもほぼノーミスだった。とくにラインアウトは、FWコーチ・シムズ氏のきめ細やかな指導もあり「ベースが上がっている」(HO橋本大吾)という。
「こんな試合をして情けない」終始劣勢に回った、ダイナボアーズの岩村昂太主将は試合後ガックリ。注目の南アフリカ代表のトライゲッターカートリー・アレンゼも、ハイボールキャッチや守備に回る時間が長く、持ち味の快速を見せる場面はなかった。ディレイニーHCは「ハードワークしていた」とコメントしたものの、まだ公式戦2試合目でチームにフィットしていないようにも見えた。
取材・文:竹林徹(リードラグビー)