ワールドカップフランス大会、日本代表は29日予選プールD第3戦でサモアと激突した。苦戦が予想されたが、日本は前半に2トライを奪って先手をとり80分間リードを許さず。終盤、サモアも猛反撃を見せたが、ペナルティゴールの差で28-22と逃げ切った。
日本は、グラウンドを広く使ってボールを動かしサモアを翻弄した。13分、スクラムから左に大きく展開。FBレメキ・ロマノラヴァが大きくゲインしてゴール前に迫ると、素早い球出しからFLピーター・ラブスカフニがインゴールに飛び込んでトライ。
そして、この試合も正確なゴールキックを見せたSO松田力也がペナルティゴールを1本加えた後の32分、連続攻撃から大外に待ち構えていたFLリーチマイケルも続いてインゴールに飛び込んで、17-3とリードを広げる。
後半に入ってサモアにレッドカードが出る。47分、WTBラムが危険なタックルで退場に。試合前にも「サモアにイエローあるいはレッドカードが出れば大分楽になる」と触れたが、狙い通りの展開になった。
直後、日本はラインアウトモールを組んで、No.8姫野和樹がトライ。56分には、松田がペナルティゴールを1本追加し25-8までリードを広げる。そこからサモアも底力を見せ、14人の状態で日本から2トライを奪ったが、最後は28-22で逃げ切った。
日本はイングランド戦に続いてスクラムが安定、SH齋藤直人が起点となりテンポの速いラグビーも見せた。予選プール最終戦のアルゼンチン戦に向けて期待を残す内容。
キャプテンの姫野和樹は「サモアのフィジカルに関してはうまくできた部分もあれば、後半にやられてしまった部分もあるので、次のアルゼンチン戦ではそのムラをなくしていきたい。大一番になると思いますので、いつも通り自分たちのやることにフォーカスして準備したいと思います」と引き締めた。
日本は、4トライ以上で与えられるボーナスポイントの獲得はならなかったが、次戦のアルゼンチン戦に勝てば他国の結果に関わらず決勝トーナメント進出となる。